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SO-113_.png梅林焼「三彩薬味入」

Bairin ware
/ Bowl with Three-color glaze

18C後半-19C前半/江戸時代
高(H)8.8 × 幅(W)19.6 × 奥行(D)17.6 
滋賀県立陶芸の森陶芸館/The Museum of Contemporary Ceramic Art, The Shigaraki Ceramic Cultural Park
梅林焼 梅林焼は、天明年間(1781-89)に膳所城下の茶臼山(現・大津市秋葉台)の小田原伊兵衛が開業したと伝わる。伊兵衛一代限りで廃窯となり、文政年間(1818-30)に金三郎が再興したと伝わる。窯跡が確認されていないため、膳所焼との関係性も含めて、不明な点が多い。梅林焼は、滋賀のやきものの中で、ひときわ異彩をつやきものだといえる。丸茄子形の徳利や鮑貝・瓢箪・烏瓜などをあしらった器など、形は、すこぶる個性的である。またそれらの多くは、黄・緑・紫などの美しい三彩釉で彩られている。

三彩薬味入

この「三彩薬味入」は、複数の器が裏側で全てつながるという不思議な造りである。蜜柑形の蓋物、松茸形の皿、桜花形の鉢、そして箸立てと思われる筒形の器が中央に配されている。薬味でも盛ったのだろうか、当時の食文化の想像を掻き立てる一品であろう。