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41954_.jpg岡本太郎「犬の植木鉢」

Dog-shaped Flower Pot, Made by OKAMOTO, Taro

昭和29/1954
高(H)39.0cm、幅(W)54.0cm、奥行(W)14.0cm

刻銘 [TARO/54]

滋賀県立陶芸の森 陶芸館/The Museum of contemporary Ceramic Art, The Shigaraki Ceramic Cultural Park 
岡本太郎 Okamoto Taro

(1911-1996)

岡本太郎は、絵画や彫刻、文筆など幅広い分野で、独創的な表現活動をしていたアヴァンギャルド芸術家である。社会に開けたアートを追求した岡本は、信楽で《坐ることを拒否する椅子》の制作を皮切りに、数多くのパブリックアートを手掛けた。とくに、1964年東京オリンピックの代々木競技場の陶板レリーフや、1970年日本万博博覧会の太陽の塔の背面《黒い太陽》の制作は、信楽産地の窯業技術を国内外に示すこととなった。1971年には、その功績が認められ、「信楽町名誉町民」となり、その後も信楽との仕事は晩年まで続く。

犬の植木鉢  

1954年に常滑の伊奈製陶(現・株式会社LIXIL)で、制作された作品。顔に白釉が施され、また背(上部)には植物を植えるための、穴が三ヶ所ある。この作品は、胴部を中心に彫刻のように、土の塊を削ぎ落としながら成形された。制作風景が撮影された写真から、この作品は同時に三体が制作されていたこと。そして、これらの作品を原型に、量産化を検討していたことが考えられる。