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soko.jpg色絵花鳥文碗 - 底 / Bottom View

明治時代/1869-1912
高(H)7.2cm、口径(MD) 12.3cm、底径(BD)5.7cm
印銘「明山」
田邉哲人コレクション/Tetsuro Tanabe Collection
藪 明山

(1853~1934)

藪 明山は、幕末・大正期の陶画工で大阪を中心に活動をしていた。明治期に輸出陶磁器の中でもとりわけ人気が高い「薩摩焼」風の絵付を得意とした陶画工の一人である。当時各地の産地で薩摩焼風の陶磁器が生産されましたが、大阪の明山工房製は上絵付の細密さが超絶技巧といえるほどで、「明山薩摩」や「明山焼」などと呼ばれていた。万国博覧会や国内外の博覧会で人気を博した。(展示図録24頁より転載・加筆)

色絵花鳥文碗

本作は、薩摩風の絵付が特徴で、見込みには様々な種類の鳥が、器面には牡丹に群がる蝶が鮮やかな色彩で隙間なく描かれている。口縁部は金色に彩られた宝尽くし文や雷文が配され、非常に装飾性豊かな作品となっている。拡大鏡や極細の面相筆を用いての極めて精密な筆致は、清朝磁器の粉彩を思わせるので、その作品は国内外の博覧会で常に高い評価を得た。(展示図録36頁より転載)